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【復刻版】ダービーグランプリ&北上川大賞典観戦記(盛岡:1996/11/23-24)

◆11/23(祝)

 北海道以来久々の遠征に出発することになった。めざすは、新盛岡競馬場オーロパークで行われる4歳ダートチャンピオン決定戦の「ダービーグランプリ」である。
 O氏との集合は、10時20分だったが、久々の遠征に入れ込み気味で、早めに東京駅へ着いてしまう。車内のデザートとして、千疋屋のシャーベットを購入すると、やはり早めに着いたO氏とバッタリ。10年近く遠征を共にすると、行動パターンも同じになってくるようである。まだ時間があるので、大丸地下街でお弁当をじっくり吟味し、松茸弁当(特)を購入してから、ホームへ。10時44分発のやまびこ15号で盛岡へ向けて出発。
 明日にジャパンCを控え、今回の遠征は直前まで流動的であったが、O氏も私もこのところ妙に仕事が忙しく、煮詰まっており、日帰りではなくのんびりしたかったこともあり、ジャパンCを断念し、盛岡1泊となった。第1回から15年連続して参戦しているジャパンC欠場は迷うところであったが、新盛岡競馬場はじっくりと楽しみたいし、ジャパンCは当地でも購入できるということで、踏み切ることになった。明日も盛岡では、古馬の重賞「北上川大賞典」が行われ、番組も充実している。
 13時31分に盛岡に到着した我々は、まず駅レンタカーへ向かい、どうにかクルマを確保して、郊外の競馬場へ急ぐ。オープン初日以来2回目のオーロパークは、かなり混みあってはいるものの、専門誌が売り切れたという昨年の南部杯の水沢ほどの熱気は感じられない。
 まずはたんぱを取り出して、中京で出走した愛馬スキャナの成績を確認。我ながら忙しいというか何というか。愛馬は2着と健闘しており、新幹線代くらいは稼いでくれたため、投資額に余裕ができて一安心。
 さて、ダービーグランプリ。スーパーダートダービーこそ大井のサンライフテイオーの逃げ切りがあったが、中央勢で仕方のないムード。イシノサンデー、シンコウウインディのどちらを取るかだが、最終的にはシンコウが1番人気になっていたようだ。盛岡オープン初日にスプリングCを観戦した小生としては、その時に無敗の4連勝を達成し、ダービーグランプリでの再会を勝手に約束したウエストサンボーイを応援せざるを得ない。ただし、前走で、古馬に挑戦し、シャマードシンボリ以下に完封されているのはいかにも厳しい。

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 レースは、サンライフテイオーが逃げられず、早めに好位につけたイシノサンデーが抜け出し、皐月賞馬の面目を保つ。終始手応えのよかったユーコーマイケルが2着、シンコウが3着で、ウエストサンボーイも4着に健闘した。ユーコーマイケルがウエストサンボーイの同枠なため、代用品で的中。7800円の儲け。イシノサンデーのぬいぐるみと「いわてダービー」誌を購入。JRA断然の交流レースが続いていることもあり、ここ何年かのような盛り上がりを欠いてしまった感があったが、JRAGIホースがその年に駒を進めてきて快勝したことは、それなりに意義のあることではあろう。帰りに明日の新聞を購入すると、1面には、北上川大賞典とならんでジャパンCの馬柱が掲載されている。ある意味でこっちの方が進んでいる。

 駅前のホテルメトロポリンタン盛岡にチェックインしてから、郊外のクアハウス「西根温泉・ゲンデルランド」へ。一昨年に盛岡~福島に参戦したときにお世話になったところだが、今回は部屋がとれず、日帰り入浴である。露天風呂が熱すぎたのが残念だったが、温泉でくつろぎ、煮詰まり気味の体もリラックスしてきた。帰路は、お約束のエアホッケーと、競馬ゲーム。エアホッケーは両者とも衰えが隠せず、ノーガードの乱打戦で1勝1敗。
 夕食はわんこそばを希望するO氏を説き伏せ、焼き肉。冷麺が地元の自慢らしいが、どうということはなかった。もっともカルビはなかなか美味しかった。ただし値段も安くはない。それでもわんこそばを詰め込むよりはよかった。一応明日はわんこそばという約束だが、たぶん明日になればそんな元気はなくなっているだろう。部屋に戻ると眠くなり、前夜検討もできずに就寝。

◆11月24日(日)

 7時30分起床。朝食バイキングへ。お値段(1500円)の割には貧弱な内容で、O氏は不満のよう。
 指定席を求めて、早めに競馬場へ。9時に到着し、なんとか整理券をゲット。あと15分遅かったら危なかった。なぜかゴールから遠くて値段が高い席から売れて行ったため、ゴールに近くて安い席を確保できた。後で調べたところ、ゴールから遠くて値段の高い席は机が少し広いだけだというから、よくわからない。岩手競馬にも少しは不思議な点があるようだ。とはいえ、ガラス張りの指定席エリアは快適で、中山の新スタンドよりさらに素晴らしい。日本一の指定席といえよう。

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 入場早々、ショッキングな情報が我々を迎えてくれた。ジャパンCのセイントリーが出走取り消しという。この馬から買うのを楽しみにしていた小生はどうすればいいのか。一応、当初は対抗だったバブルガムを本命に繰り上げ、当社は単穴だったデットーリのシングスピールを相手本線に抜擢する。盛岡競馬場での発売は500円単位なので、バブル総流しとあと少々で予算の1万円に達してしまう。 
 快適な競馬場、充実した番組に、1Rから購入意欲が沸く。中山は府中では考えられないことだ。しかも6Rまでパーフェクト的中である。昼食は、指定席エリアのレストラン「シアンモア」で食べるが、府中の「富士」あたりよりは快適なうえ、安く、味もまずまず。言うことなしである。が・・・
 7Rで連勝がストップし、8R(サラC1)が勝負レース。調教の動き抜群のブルーナターシャの単と、断然の1番人気のカチドキエースへの連勝で勝負。カチドキエースがちぎってしまったものの、ブルーナターシャも猛然と追い込むが、わずかに届かず3着。一気に儲けを吐き出してしまう。クビの差で、旅費をたたき出すチャンスを逸してしまい実に悔しいが、力は出し切っており、やむを得ない。
 すっかり意気消沈し、9Rはパス。続く10Rとの間にジャパンCが割り込むが、終始手応えの怪しいバブルガムフェローは馬群に沈み、デットリーの派手なアクションがオーロラビジョンに踊っている。エリシオかアワッドが届けば、押さえで的中だったのだが、ファビラスラフィンのがんばりでそれもパァ。ますます気が滅入ってくる。こちらはセイントリー取り消しでの不本意な勝負だけにむなしい。
 気を取り直して、今日のメイン「第19回・ステイヤーチャンピオンシップ・北上川大賞典」にすべてを賭ける。トウケイニセイ引退後の岩手サラ界に新勢力の台頭はなく、トウケイの不動の2番手をキープしていたモリユウプリンスまでがスランプに陥ってしまい、シャマードシンボリ、ヘイセイシルバーの9歳勢2頭が君臨している状態。旭川のブリーダーズGCで、ヘイセイシルバーを応援して大敗した小生としては、ここは世代交代を期待すべく、一線級に初挑戦の5歳キクノマストから勝負。フレンチグローリー産駒で距離延長(2500m)は歓迎だし、菅原勲に乗り替わったのも勝負気配。
 レースは、笠松から転入の人気薄マルカショウグンが大逃げで場内を沸かし、最後までよく粘ったが、結局は、シャマードシンボリが抜け出し、そこへようやく復調なったモリユウプリンスがやってきて久々の重賞制覇。世代交代はならなかった。
 気がつくと、お金がなくなってしまった。主な支払いはほとんどカードで済ましているのに、このありさま。どうしようもない。すばらしい競馬場にお金を落としたのがせめてもの救いだが、いかんせん厳しくなってきた。わんこそばを楽しむ気分ではない。何しろここ1ケ月半で15万位やられている。回収率も109%から85%まで急降下してしまった。この借りは、12/31、水沢の桐花賞で返すことを誓い、新幹線で早々に帰京となった。

【復刻版】スーパーダートダービー観戦記(大井:1996/11/1)

 このところどうも仕事が忙しくていけないが、なんとか18時すぎには会社を出る。今日は菊花賞より重要な4歳チャンピオン決定戦、第1回スーパーダートダービーが行われるのだ。相性の悪い大井トゥインクルだが、これでは駆けつけないわけには行かない。
 京浜急行で立会川駅へ向かい、三和銀行キャッシュコーナーで資金を確保。19時に「佐々木の予想」の前で無事O氏と合流した。
 まずはハムバーガーとポテトで腹ごしらえ。疲れ気味で元気のないO氏はソフトクリームなどなめている。これではどちらが食べ役だかわからない。もっとも、食べているうちにパドックに馬が出てきてしまい、すっかり出遅れた。
 例によって、ナイターのせいか、どの馬もよく見える。イシノサンデーも悪くないが、期待のザフォリアもよい。
 4コーナーよりに移動し、まずはオッズを取得。ずいぶん前に購入したオッズカードがまだ残っていたので、さっそく使うと、なかなか出てこない。故障かと思ったら、大きな紙が出てきた。単、複、枠連、馬連、馬単、枠単と6種類あるので、すごい大きさになっている。これで10円なら安いものだ。
 迷わずザフォリアの単。函館記念~京都大賞典を見る限り今のイシノサンデーよりはこちらが上。ダートも勝っているし、血統的にも文句ない。自信の大本命。2番人気で単勝4.5倍は思うつぼで、1万円投入。押さえにイシノとの馬複を5000円、あとは一応総流し。

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 元気のないO氏は、貸してあげたペンを2Fから1Fに落としたりしている。疲れてぐったりしているうちに締め切りで、結局買わず。こちらは昨日まで風邪で具合が悪かったのも忘れて、中央GIなみの緊張感。ただし、いかんせんGIのファンファーレとヘボラッパの差が大きく、少し水をさされたところでスタート。
 レースは、ベテラン高橋三郎騎乗のサンライフテイオーが逃げ、イシノサンデーも前へ。注目のザフォリアは、行きっぷりがもう一つで、中団につけたが、3角から上がっていき、4角3番手。これは、もらったと思ったが、ここでまくりきってしまわないとなぜか伸びないのが大井の謎。そこで一杯になってしまい、2番手のシンコウウインディが抜け出すかと思うと、なんとサンライフテイオーが二の脚をつかって、逃げ切り。イシノサンデーは3着、ザフォリアは5着。
 悄然として、退場。単勝55倍、馬単380倍(2着はシンコウウインディ)はつかなすぎ。こんなの10万馬券じゃなきゃやってられない。南関東3冠で2,3,4着、交流の東京盃にいたっては、トキオクラフティの12着という馬がまんまと逃げ切るのだから、どうしようもない。山内師も大井の怖さを知ってたからこその石崎騎乗だったが、それでも及ばなかった。恐ろしいものだ。
 敗者にふさわしくない大井町の焼き肉屋に行くが、急に疲れて、まったく箸が伸びず。食べ役O氏のひとり舞台。その後、O氏おすすめの競馬ゲームを探して、ゲーセンをはしご、最後の1件でついに発見。騎手になって、GIを戦い抜くのだが、行かせればひっかかるし、押さえれば走る気をなくす。やけくそで大逃げすればあと1Fできっちりとバテる。実によくできていて手に負えなかった。


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