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【復刻版】'99足利競馬・ドージマファイター日本新記録!(1999/4/25)

 愛馬イカルスドリームが、府中で、G2のNZT4歳Sに参戦、そして、横浜FCのデビュー戦が横浜国際で行われる日曜日、なぜ我々は、東北道を北上するのであろうか?
 原因は東スポである。地方競馬めぐりをはじめるきっかけとなった、テレビ東京競馬中継でおなじみの矢野アナのコラムを読んだ我々は、ドージマファイターの連勝日本新記録もさることながら、久々に矢野アナと旧交を温めるべく、小雨の東北道を北へ急ぐ。
 下級条件で特に、賞金が安く、一方で、賞金の高い中央競馬からの転入馬が多い地方競馬では、デビューが遅れ、地元でだけレースをしていると、勝っても勝っても、条件が上がらず、同じようなメムバーで、何度もレースができる。したがって、27連勝といっても、別に地元最強馬でも何でもないわけだが、まぁ、何でもいいから、盛り上がってくれることは、悪いことではないだろう。場内は新記録歓迎ムード一色に包まれ、赤飯、ビール、カレーが270円で売られている。
 場内は、普段よりは多いのだろうが、1Rぎりぎりに到着した我々もトッカン(特別観覧席)を楽々購入できたように、大混雑というほどではない。東京から来たらしいカメラマンが、
「『今日は混んでいる』という角度で撮りたいのだが?」
 と場内の係員に指示を仰いでいただが、困惑していたようだ。

 ところで、我らが矢野アナとは、あっさりと場内で遭遇できた。しかしながら、一人でふらっと地方競馬をめぐっていたはずの彼にも、今や取り巻きがいる。3人組で参戦されては、我々も話しかけにくい。一応声をかけてみるものの、通りいっぺんの挨拶だけで終了してしまった。ファイターズや寝台特急サンライズや益田競馬について語り合うのを楽しみにしていたうしさんにいたっては、激しく憤慨している。たしかに、以前、岩見沢のばんえいでばったり会ったときとは、雰囲気も変わっている。やはり本を書いたり、新聞に連載したりと、趣味に仕事が入り込んでくると、変わってしまうのだろうか?そういえば、我らがダンナも、森師からネクタイをもらっている頃は、怪しかった。不本意ながら読売の仕事に専念してから、元のダンナらしさが、戻ってきたような気がしなくもない。とにかく、矢野さんとは、ご縁がないようである。

 気を取り直して、足利競馬である。はっきり言って、北関東ほどやる気のない競馬場もめずらしい。いまどき、交流重賞も3歳認定競走もやらないのだから、どうしようもない。もう2度と来ることもないと思っていたのだが、わからないものだ。一応連単は、発売されていた。
 さて、注目の春りんどう特別。驚くべきことにメインレースではない。日本記録がかかっていても、所詮は、サラB2B3戦。メインは、アラ・オープン戦があるようだ。このあたりは、ポリシーなのか。連勝タイ記録で休養に入って、今回が休み明けのドージマファイターは、負け頃のはずなのだが、この休養で、また条件が下がっている。昨年A3くらいまで克服しているので、この降級は楽だ。連勝記録といえば、一昨年の高知で、ハッコウマーチが25連勝に挑み、まさかの敗退を喫したのを目撃しているし、我々が、地方に参戦すると、往々にして、王者が、その地位を若駒に明け渡すことがあり、馬券的にも美味しい思いをしてきたのだが、どうも今回は、すんなりと決まりそうな感じになってきた。
 それでも、レース直前、他の馬の単勝がすべて100倍以上とオッズが出ると、慌ててドージマファイター以外の全部の単を購入しに走る。かつては、こういう小生の買い方を、「人生に負い目のある人はやること」と軽蔑し、ヒーローと心中していたはずのうし様が、すでに単の総流しをやっている。社会人になって、揉まれてしまったのだろうか。寂しいことである。そういえば、コーヒーを飲まない、日経を読まない、といった彼の若かりし頃の誓いは、ことごとく崩れさっている。わずかにゴルフをたしなまない程度である。まして、ナベツネの伝記を読むにいたっては、話にならない。そのうち、飛行機もJALになり、ヴェルディを応援し、コカ・コーラをのみ、野村証券で株を買うようになっているにちがいない。

 そんな思惑をよそに、ドージマファイターは勝った。他の馬も、黙って指をくわえているわけではなく、玉砕覚悟で、競りかけていく馬もいた。それでも、着差以上に余裕のある内容だった。同じような相手とはいえ、勝ちつづけるのは、立派なこと。プレッシャーを克服した陣営には拍手を送りたい。次のアラ・オープン馬が、2秒も速いタイムでダート1800を駆けていったが、この際は、目をつむろう。当日選挙にもかかわらず、表彰式には、市長もかけつけていた。
 矢野さんの変容、佐野のまずいラーメン、トホホ芝草KO、イカルスドリーム惨敗、四谷のダイナマイトベースボール故障、代々木のダイナマイトベースボール撤去など、遺憾なできごとも少なくなかったが、まずは、気持ちよい春競馬。
 おめでとうドージマファイター!

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