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【復刻版】盛岡競馬「ダービーグランプリ」と「リゾートしらかみ号」で行く紅葉の十二湖(2000/11/3-5)

◆11月3日(祝)

 5時17分発、横須賀線上り始発列車。遠征の始まりはいつも早い。これまでは、横浜から京急に乗り換えて羽田へ向かったが、今日はそのまま東京駅へ。地下ホームから東北新幹線へ9分の乗り換えは忙しい。新聞だけ購入して、6時ちょうど発の臨時「こまち61号」に滑り込んだ。新型車両のこまち号は、普通車とはいえ、リクライニング、シートピッチともに快適で、途中、大宮と仙台のみ停車で、盛岡までわずか2時間22分と速い。熟睡しているとあっという間に到着し、改札口には、前夜入りしているうし様が、レール&レンタカー「とれん太君」でお迎えである。万事好調で、9時には、盛岡競馬場へ到着である。
 久しぶりの盛岡競馬場だが、あいかわらずすばらしいの一言に尽きる。無事に指定席をゲットする。すべて2人掛けで、もちろんガラス張り。ジュース&コーヒーの無料サービスもうれしい。パドックもそのまま近くから見られる。これなら、購入意欲も湧いてくるというものである。

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 意欲的に前夜入りするも、風邪に苦しむうし様が、いきなり1Rで万馬券を的中する。やはり前夜検討の成果であろうか。小生も、専門紙「エイカン」で必死に検討するが、全く当らない。そういえば、うし様の専門紙は、新聞風でなく、雑誌風に綴じられて、16ページくらいある「ケイシュウ」である。情報量の違いであろうか?
 注目のダートの4歳チャンピオン決定戦「ダービーグランプリ」。レース展望にも書いた通り、直前に回避馬が出たのは残念とはいえ、なかなかのメムバーが揃った。中央勢のなかでは、配当的にも妙味があり、安藤勝騎乗のウインマーベラスと笠松のミツアキサイレンスで勝負。正直かなり自信があったのだが、JRAレギュラーメンバーが大逃げし、そのままどんどん差を広げ、あっけなく大差勝ち。それでもミツアキサイレンス2着で、ワイドで元はとれそうだったが、ゴール前に地元のトニージェントが3着に突っ込み、ウインマーベラスが4着となり、万事休す。ここまで簡単に逃げられて大差勝ちとなると、ちょっとGIとしての意義を問われかねない。残念である。休む間もなく、名古屋の統一G2、東海菊花賞の中継。盛岡に来て、名古屋のレースも買えるのだから、本当にすばらしい時代になったものだが、こちらもJRAファストフレンドが圧勝してしまった。遺憾である。
 早々に競馬場を後にして、西根温泉「ゲンデルランド」へ向かう。「元気が出る」から「ゲンデルランド」ということらしいが、小生は大敗、うし様は、風邪が悪化で元気が出ない。そういえば、小生も風邪の気配が忍び寄ってきた感じだ。これでは、温泉を堪能するという気にもなれない。湯上がりラウンジの食事もぱっとせず、日本酒を一杯やったら猛烈に眠くなってきた。明日も早いので、早々に就寝となる。

◆11月4日(土)

 熟睡して目が覚めると、まだ3時半。さすがに早すぎる。温泉入って、一杯やって早々に就寝したのだから、やむを得ないがいくらなんでも早すぎる。二度寝して、風邪気味なので、朝風呂は断念し、6時41分発のバスで出発する。隣室のうし様はもちろん熟睡中だろう。
 今日の行程は忙しい。まず、トップランナーのバスが15分遅れたら、すべてが終了してしまう。盛岡駅を通らないバスを、駅近くの夕顔瀬橋で乗り捨て、駅へ走る。夕顔瀬橋とは風情のある名前だが、そんなことを気にしている余裕もない。
 「こまち61号」で秋田へ。秋田新幹線区間は初体験だ。田沢湖までの車窓は、紅葉が美しい。次の角館も時間があれば、一度ゆっくり訪れてみたいところだ。
 秋田からいよいよお目当ての「リゾートしらかみ」に乗る。今も残るローカル線としては、車窓の素晴らしさではまちがいなくトップクラスの五能線を走るリゾート専用列車である。3週間前の時点で、すでに、満席になっていたが、再三のキャンセル待ちチャレンジで、ついに3日前に確保できた。元々は一般型の気動車だが、車内は改装され、窓は大きく、座席もすばらしい。伊豆急の「リゾート21」をさらにグレードアップしたような感じである。
 しばらく奥羽線を走り、東能代から五能線に入る。車窓右手に紅葉の白神山地、左手に日本海。しかも幸いなことに1号車だ。前面の展望も広がり、列車は速度を落とす。列車の旅の醍醐味である。

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 この列車のミソは、沿線の観光プランと一体になっていることで、途中の主要駅で、いったん降りて、2時間後くらいにもう一度乗ることができる。あるいは。もう少しじっくり観光しており返しの列車に乗ることもできる。沿線各駅では、列車にあわせてバスが待機していたり、観光施設が割り引きになるなど、徹底している。クルマに対抗するためには、欠かせないサービスであり、今後の観光鉄道の生き残りの方向を示していると思う。
 小生は、十二湖駅で降りる。駅前からバスで、十二湖・青池まで行く。大小多数の湖が点在することからその名がついたようだが、時刻表の愛読者だった以前からなんとなく気になっていた場所だった。途中バス同士の行き違いが困難な山道を抜けると、美しい紅葉の中から、ところどころに湖が姿をみせる。天候にも恵まれ、湖面に映る黄色い葉が美しい。

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 うどんをいただいて、駅に戻ると、いったん休憩していた「リゾートしらかみ号」がまた迎えに来てくれる。実に便利だ。お腹いっぱいになったところで、暖かい車内に戻ると、睡魔が襲う。もっとも美しい海岸を通過するのに、うたた寝とは、もったいないようだが、これも鉄道の旅の醍醐味である。クルマではこうはいかない。
 14時すぎには、海岸にもっとも近い、千畳敷駅で、10分の停車。列車から降りて目の前の海辺を散策してもらおうという配慮である。どこまでもにくい演出である。これで、眠気も一段落。

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 鯵ヶ沢を過ぎ、日本海に別れを告げ、旅も後半にさしかかると、今度は、三味線の演奏が始まる。地元のおじいさんが乗ってきて、20分ほどで4曲も演奏して、慌ただしく、五所川原駅で降りていった。どこまでも芸が細かい。列車は、今度は、りんごの木の中を進み、終点の弘前の手前、川部駅で、下車したが、ここまですばらしいとは思わなかった。快速列車なので、乗車券の他は、指定券510円だけで利用できる。角館、弘前あたりと組み合わせて、ぜひともおすすめしたいコースである。
 しかしながら、小生の今夜の宿は引きつづきゲンデルランドであるから、盛岡へ帰らなければならない。普通列車で青森へ出る。なんといっても青森まで来ると、遠くに来たと実感してしまう。秋の日は暮れ、長い一日が終わった感もつのるが、「スーパーはつかり24号」で盛岡をめざす。これも快適な新型車両であり、朝から列車に乗りっぱなしにしては、腰も痛くならず、疲れもない。車窓は見えないので、持参した本を読んでいるうちに、盛岡到着。途中、新幹線の工事がけっこう進んでいたようだ。駅前で、うし様が2日前に利用したおすすめの焼き肉屋で冷麺をいただき、最終バスでゲンデルランドへ。朝出発してから15時間くらい。充実した1日である。盛岡競馬に参戦後、一足先に仙台に泊まったうし様は、どうだったであろうか?

◆11月5日(日)
 風邪もだいぶよくなり、朝風呂。ゲンデルランドは、24時間入浴可能な分、多少清潔感に欠ける感じもするが、まぁ、2日ともぐっすり眠れたし、連休の金曜日に1泊6000円だから文句はない。(土曜は7500円)
 バスと新幹線とタクシーを乗り継いで、12時半に福島競馬場へ。うし様は、すでに昨日から大敗が続いているようで、まったく元気がない。本格的にお金がなくなったようである。まぁ、未勝利戦ばかり買っていれば、そうならない方が不思議というものだ。この秋の福島の番組には、タクシーの運転手氏も、不満を漏らしていたが、実際、日曜の昼になっても、指定席が売れ残っているというのは、ちょっと従来の福島では考えられない。このあたりでも、競馬離れは深刻のようだ。
 しかし、今日の番組は充実している。前夜検討のかいもあって、各地の9Rを的中して、快調なスタートを切るが、ここで調子にのって、大きく勝負に出たものの、メインのア共和国杯をマチカネキンノホシに勝たれては、手も足も出ない。遅く着いた分、1レースあたりたくさん買ってしまい、けっこうやられてしまった。
 そうはいっても、研究したうえで、納得の勝負だからあきらめも早い。小生としては、まずまず悪くない気分で遠征を終えたのだが、体調不良に馬券でも大敗したうし様は、反省しきり。馬券だけでなく、人生について、真剣に考えてしまっているようである。まぁかくいう、小生も、昨年の福島競馬の頃は、いろいろ考えていたわけだし、氏もいろいろ考えて結論が出たら、徹底的にやってもらいたいものである。まだまだ氏の潜在能力がフルに発揮されていないと思っているのは小生だけではないだろう。
 帰途は、「びゅうカード」のポイント特典でグリーン車に乗る。無料航空券がもらえるマイレージに比べると、相当つかっているにもかかわらず還元率が悪いが、18年ぶり前に斉須さんと乗って以来の東北新幹線グリーン車はやはり楽であり、コーヒーのサービスもうれしい。連休最終日ということで、東京まで各駅停車という衝撃的なやまびこ号しかとれなかったが、おかげで、この原稿が完成した。ヴァイオ大容量バテリーの威力はさすがである。
 うし様は、一つ前のつばさ号で帰京。ひとりの車中、人生について考えているのだろうか?氏の来週の金沢遠征から目が離せない。


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