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8/17:説得力のある数字

◆横浜・東京:はれ時々あめ

 週刊ベースボール、今週の特集は、「広野を駆ける」。外野手の特集である。投手力や打撃力とちがって、評価の難しい外野守備をどう評価するか?まずは、恒例の球界アンケート。選手やコーチが選ぶ現役No.1外野手は誰か?
 1位:F・SHINJO、2位:D・福留、3位:D・英智。SHINJOについては、「魅せることもプロとして大事」という評価も含まれているが、M大塚、H川崎、L赤田、L伊東監督、D川相など、守備にはうるさそうな選手からも多くの支持を得ているようだ。ドラゴンズの2人も異論のないところだが、さらに、6位に稲葉、7位に森本。12球団でレギュラー36人いるとして、7位までにファイターズ3人というのは、すばらしいのひとことである。
 ファン投票とちがって、プロ間の支持というのは、説得力のあるところであるが、やはり数字でも何か評価が欲しい。外野手の守備をはかる適切な指標は何かないものだろうか?
 まずは、守備率。ファイターズは、.994。ドラゴンズは、.995。それぞれリーグトップで、先ほどの評価と合っているはいる。しかし、外野手のエラーというのは、なかなかつかないので、守備力を計る指標としては、あまり適切という感じがしない。
 すぐに思いつくのは、捕殺数であるが、イチローなどもそうだが、肩の強さが有名になってしまうと、ランナーが、突っ込まなくてしまうので、捕殺は増えない。昨年、稲葉の捕殺は実に14を記録したが、ほとんどが4月と5月だったという。6月以降は、肩の強さにみんな気づいてしまったわけである。
 そこで、週ベが用意したのだが、「抑止率」。ランナー2塁でヒットでホームへ返さない&ランナー3塁で外野フライでホームへ返さない確率を算出した。ファイターズの抑止率、実に51%。ランナー2塁でヒットを打たれても、ランナー3塁で外野フライを打たれても、半分はランナーがホームに突っ込まない。これは、すごい数字である。ドラゴンズも49.1%。セパともに昨年も1位は同じ。ちなみにパ・リーグ2位は、ソフトバンクの37%であるから、ファイターズのすばらしさが際立つ。
 日本のスポーツマスコミは、くだらない数字ばかり載せることが多いし、過去の対戦成績4打数2安打くらいで、「○○選手は、△△投手に対して、5割とカモにしてます」などとバカなことを平気でしゃべるアナウンサーも多いが、さすがは、週刊ベースボールである。抑止率とは、よく考えたものである。ひとことでいうと、実にセンスがよい。何かを説明するときに、いかに説得力のある指標を用意できるかというのは、ビジネスの世界でも、とても大事なことであると思う。
 一方で、野球用語で、外野手がフライをとると、”刺殺”で、タッチアップのランナーを殺すと、”捕殺”というのは、字面で普通に考えれば、逆である。ちょっと理解に苦しむ。こういうのは、センスが悪いとしかいいようがない。

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