◆広島→東京→横浜:はれ
プロ野球選手には、FA権取得をのぞけば、原則として移籍の自由はない。したがって、「やめてやる!」と言ってやめることはできても、「やめてから、どっか好きなところへ移籍する」ということはできない。
任意引退:球団が保有権を持ったままやめる→双方が合意しての名誉ある引退か、トレード拒否などダダをこねて、やめてしまうのどちらか。(後者の例は、定岡など。)
自由契約:球団からクビにする。したがって、選手は、拾ってくれるところがあれば、移籍できる。
そして、年俸の減額制限というのがあって、1億円以上の場合は、双方の合意がなければ、40%以上下げてはいけないことになっている。
では、合意しないで、球団がそれ以上のダウンを押しつけるとどうなるかというと、選手は、見返りに自由契約を獲得できる。(この最後の規程は、石井浩郎以降できたらしい。それまでは、この規程がなかったので、拒否しても任意引退に追い込まれるため、野球を続けたければ同意せざるをえず、事実上、減額制限の意味がなかった)
したがって、オリ中村問題は、
オリックスが1億2000万以上払う気がなく、中村が1億2000万を要求している以上、自由契約にするしかなく、中村は、拾ってくれるところがあれば自分で探す権利は発生する。それだけのことである。
Fs坪井問題は、
ファイターズは、6750万(9000万の坪井の場合、減額制限は25%なので)以上払う気がないから、他球団に拾われるのを覚悟で自由契約にしたが、誰も拾わなかった。じゃあ、安い値段でもう1回契約しよう。それだけのことである。
野球界のルールはそれなりにややこしい。小生の説明もあるいは間違いがあるかもしれない。しかし、マスコミ、特にスポーツメディアがオリ中村問題を論じるのであれば、任意引退と自由契約の違い、年俸の減額制限の詳細な規程を説明しなければ、議論にならないはずである。
そもそも、スポーツ紙記者や、野球評論家で、勝利投手の決め方、セーブのつく場面、ホールドのつく場面、現行のドラフト制度詳細などを、正確に理解している人は、ほとんどいないのではなかろうか?複雑すぎるルールにも問題はあるけれど、勉強不足と言わざるを得ない。インターネットの普及で調べることは簡単になっている。野球界同様、マスコミ(主に新聞、テレビ)もある意味、閉鎖的な社会である。お互いの競争がなく安住していると、護送船団のまま沈没していくことになる。
なんか堅い話が続いて疲れた。ジブリオフに備えて、トトロを見てから就寝。
最近のコメント