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9/6:夏休み遠征記(6)~冴えないハナ木~

◆パリ→ストラスブール→パリ:くもり時々あめ

 時差の調整が完了したようで7時までぐっすり眠る。ストラスブールへのTGVは、10時24分なので、少し時間があるので、どこか観光できる。モンマルトルの丘の登ってみることにして8時半に出発。パリ市街を一望にできるモンマルトルの丘は、芸術家が集った街でもあるが、治安の怪しい地域でもある。そんなわけで、学生時代に来て以降は、近づかないようにしていたのだが、朝なら大丈夫かと思い、久しぶりに丘を登る。
 あいにく曇り空で、市街を一望とはいかないものの、サクレクール寺院の下のベンチから市街を見下ろすのは悪くない。しかしながら、9時を過ぎて観光客も増えてきたというのに、丘の麓には、怪しげな黒人がたむろっていて、観光客にからんでいる。大変心配である。
 意を決して、降りていくと案の定、つきまとってくる。すすきのや歌舞伎町の客引きは、しつこく声をかけることはあっても、体には触れないという暗黙の了解があるが、こっちの輩は、腕をつかんだりする。まったくもって危険極まりないが、無事に脱出して、メトロで東駅へ。今年開通したばかりのTGV東ヨーロッパ線でストラスブールへ向かう。

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 開通したばかりの新線であるが、車両は、普通のTGVとあまり変わらず、タリスのようなおしゃれなデザインではないのが残念。そして、車内改札にきた車掌に、ユーレイルパスと指定券を見せると、パスポートを見せろという。今回、パリのホテルは2つ星でセーフティボックスもないので、念のためパスポートは身につけてきたけれど、国内移動でもあり、ホテルがもう少し立派だったら、パスポートを置いてきた可能性が高い。ユーレイルパスは、外国人専用だからパスポートの携帯は当たり前なのかもしれないけれど、実際、国内移動で提示を要求されたことはない。しかも、パスポートの写真と小生の顔を念入りに見比べている。どうも納得いかないようである。パスポートの写真は、2001年のものであるが、そんなに変わっているとは思えない(思いたくない)。メガネをはずせばよいのかもしれないが、こちらから歩み寄るのも不愉快だから放っておくと、パスポートをにぎったまま、紙にサインを書けという。さすがに漢字で同じ筆跡でサインしたから引き下がったけれど、ちょっと不愉快であるし、万一パスポートをホテルに置いてきていたらかなり厄介なことになったと思われる。どうも今日は冴えない。
 ドイツ国境に近いストラスブールは、小学校の教科書の「最後の授業」でもおなじみの街で、フランスとドイツの間を行ったり来たりした悲しい歴史があるが、それはそれとして、プティットフランスと呼ばれる運河沿いの街並みが美しく、旧市街は、世界遺産にも登録されている。運河好きの小生としては、欠かせない街であり、学生時代は、特急で5時間かかるところをパリから日帰りしたものであるが、TGVの開通でわずか2時間20分と近くなった。
 しかしながら、ストラスブールのホームに降りると、寒い。パリから東へ移動しただけなのに、ずいぶん違う。そして、旧市街へ向かって歩く途中で、雨が降ってきた。あまりにもあんまりである。街並みはたしかに美しいのだけれど、どんより曇って冷え込んでは、どうにもぱっとしないし、気持ちまで冷え込んでくるし、トイレ問題も浮上してくる。日本にいれば、トイレ問題といえば、お腹が終了したときの大きい方だけれど、こちらでは、トイレは有料だし、雰囲気も悪いし、小さい方も油断できないのだ。
 ノートルダム寺院の中でひと休みしてから、プティットフランスを散策するが、いよいよ冷え込んできたので、現代美術館に入場して一息つく。現代美術は理解できないけれど、ここは、シスレー、モネ、ピカソ、カンディンスキーなどもあって、意外とよかった。

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 外へ出ると依然として冷たい雨。どうにもならないので、世界の言葉で暖をとりながら読書。サイモン・シンを中断して、大崎善生の「ドナウよ、静かに流れよ」を読む。日頃なかなかゆっくり本を読めないので、これはこれでよい機会と思うことにする。
 パリ最後の夜ということで、東駅から4号線でサンジェルマン・デ・プレへ出て、そば屋の「円」に参戦するが、予約のお客でいっぱいだという。今日はどこまでも冴えない。仕方がないので、サン・ラザール駅へ戻り、プランタンさん内の回転寿司パー「baramaki」さんに参戦。プランタンの中にあるだけあって、なかなかおしゃれな回転寿司である。回っているのは、デザートくらいで、あとは、適宜注文するのだが、いかんせんまぐろ1皿(2ケ)で800円である。日本なら、うにや甘エビでもそんなにはしないだろう。それでもそこそこお客さんがいるのは大したもので、日本人はほとんどいなくて、買い物帰りのマダムが寿司をつまんでいるのだからなかなかストレンジである。
 日本では、ハナ金いうけれど、こちらでは、木曜日だけ、美術館やデパートが遅くまで営業する。ハナ木ということのようである。22時までデパートが営業するのは大したもので、日本でも見習った方がよさそうだ。かん姉妹&メッキーにおみやげをと思うが、パリは大人の街であり、おこちゃま向きのものは少ない。イッキマン夫人のおみやげを購入してホテルに戻り、ユーロスポーツで体操の世界選手権を見て就寝。

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コメント

いくら手元不如意とはいえ、美食の国で世界の言葉へ連日入場とは(^^;
おまけに、そば、回転ずしとは。。。(^^;;;;;
もったいなさすぎです。

うみゅ。まったくもっておっしゃるとおりなのですが、ひとり旅だとなかなかちゃんとしたお店に入りづらいんですよね。けっして日本食が食べたいわけではないのですが・・・あと、メニューの解読もなかなか大変なので、ついつい・・・という感じになってしまいますです。

確かに一人旅は食事に困りますよね。
フランスは未踏の地でよくわからないのですが、ギリシャのギロピタとか、トルコやドイツのドネルとか、スペインのタパスみたいに、手軽に食べられるB級グルメのようなのはないんでしょうか?
あ、あと、ベルギーでワッフルは食べなかったんですか?

オープンカフェみたいなところで、ビールとステーキフリットとコーヒーというのが一応お気に入りのパターンなのですが、今回は、ちょっと寒かったです。あと、向こうは、食事の時間が遅いので、11時半に昼食べようとしたり、18時に夜食べようとしてもまだやってなかったりしますよね。そういえば、ベルギービールはいただきましたが、ワッフルも食べなかったです。

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