8/31:~スターアライアンス無料航空券で行くスイス列車の旅~(2)ベルリナ急行と氷河ハイキング
◆チューリッヒ→クール→サンモリッツ→オスピッツォ・ベルリナ→アルプグリュム→サンモリッツ:はれ時々くもり
携帯のアラームで「銀河鉄道999」が流れて5時起床。日本時間12時。時差というより寝不足で眠い。荷物を整理して早々にチェックアウト。今回の忘れ物その2。デジカメのバテリーの充電器。これはかなり遺憾。やっぱりいざというときに電池で撮影できるものでないと困る。幸い、携帯の方はUSB充電が可能なので、特別な景色以外は、携帯で撮影することにする。
靴をスニーカーに履き替えて出発。海外遠征は、貴重品の収納や、ホテルやレストランでのことも考えて、通常は上はジャケット着用で、靴もハッシュパピーさんなのであるが、今回は、ハイキングコースもあるのでスニーカーも持参。全行程スニーカーでもよさそうなのであるが、念のためハッシュパピーさんもスーツケースに保管しておく。少しでも荷物を軽くしたいので、トーマスクック時刻表のスイス以外のページを破いて捨てる。
早朝のチューリッヒ駅にてスイスパスのバリデーション(利用開始手続)を済ませ、いよいよスイス列車の旅のスタート。キヨスクで朝食を購入。高いなぁと思いつつ、580円のサンドイッチにオレンジジュースとエスプレッソをつけたら、なんと1400円だという。500mlのオレンジジュースが500円もする計算になる。ちょっとやってられない。前途多難。
気を取り直して6時37分発のICクール行で出発。車掌さんが来たので、さっそくスイスパスを見せる。「コニチハ」、「アリガト」とのこと。
大都市チューリッヒも10分もすれば、チューリッヒ湖に沿ったのんびりした景色になって、ちょうど湖の向こうに朝日が昇ってくる。なかなかいい感じだが、この後、何倍もすばらしい景色に出会うはずなので、デジカメは温存。
クールにて乗り換え。当初の予定では、ここからベルリナ急行でイタリア国境を越えてティラノ往復の予定であったが、ただ列車で往復するだけというのも能がないので予定変更。先行する急行列車で今夜の宿泊先のサンモリッツへ。後半になると、にわかに登山列車の雰囲気が出てきて、車輪の音を軋ませながら、左へ右へとカーブが続き、ループ橋やトンネルも使ってぐんぐん上る。終点のサンモリッツは、標高1700m以上さから、日本の鉄道最高地点の小海線よりはるかに高い。
サンモリッツでコインロッカーに荷物を預けて身軽になって、さらに上をめざし出発進行。展望車両のベルリナ急行ではなくて、普通のローカル列車だが、最後尾に、日本でいうところのノロッコ号みたいなトロッコ車両がついている。これはラッキー。風を受けながら絶景を眺めることができる。ぐんぐん登って行いくと、右手には、モルテラッチュ氷河が見えてくる。そして、白い湖ラーゴ・ビアンコが見えてきたところで最高地点2253mのオスピッツォ・ベルリナ到着。ここから次のアルプ・グリュムまでの1駅は列車を降りてハイキングに参戦する。
まずは線路と湖畔に沿って平坦な道を進む。老夫婦が前にいるので追いかけていくがなかなか追いつかない。30分ほど歩くと、分岐があって、地球の歩き方によれば右を選んで上れとのこと。「緩やかなのでさほど苦にならない」とあるが、どうしてどうして運動不足の体にはこたえる。完全に息があがってしまったところで、ようやく頂上のレストラン、サッサル・マソンに到着。英語もほとんど通じないが、なんとかビアとソーセージ、ポテトサラダ添えのスモールサイズをゲット。疲れたからだにきゅっとしみるビアの美味しいこと。そして、終了間際に一瞬だけ雲が動いて目の前が壮大な氷河だったことに気づく。
ところで、めざす14時15分の上りベルリナ急行まであと45分しかないのだが、アルプ・グリュムらしき駅は、はるか下の方に見える。地球の歩き方によれば、「ゴールまではずっと下り。歩きやすい道が続くのでグラス1杯のワインなら大丈夫そうだ」とあるが、下りは下りで滑って歩きにくく、ちょっと間にあいそうもない。前を行く人を追い越しながら、ぐんぐん下るが、上りとちがって息があがらない代わりに、下りを急ぐと、いかにも足に負担がかかる。なんとか14時15分のベルリナ急行に間にあってパノラマ車両に座ればもうぐったり。うとうとしながらサンモリッツへ戻る。
市街地までは10分ほどの上り坂。疲れた足にはなんともしんどいが、どうにか本日のお宿であるところのハウザーさんにチェックイン。清潔なシングルは、バス付で本日は有線のインターネットが無料。すばらしい。1時間ほど昼寝。強行軍の遠征では昼寝が欠かせない。
18時すぎに再び出発。夜も営業する唯一の展望台ムオッタス・ムラーユをめざす。まずは、バスでプント・ムラーユへ。列車とちがって、バスの乗り方は言葉がわからないとなかなか難しいのだが、スイスパスも使えるのでどうにかゲット。ケーブルカー乗り場は意外と閑散としていたが、100年以上前に開業した由緒あるケーブルカーで700mを10分あまりで一気に上る。ガイドブックでは往復2700円とあるがどうやら夜は割引のようで1500円なり。
標高2400mの山頂からの眺めは爽快ではあるが、やはり氷河には微妙に雲がかかっている。寒くなってきたので、山頂のレストランで夕食。一応英語は書いてあるがこれもなかなかわかりづらい。白ワイン2杯とステーキで8000円。まぁ山の上で食べてるのだから仕方がないとはいえ、いよいよ手元不如意も極まってくる。
20時をすぎて空も暗くなってきた。もう30分くらいすると夜景が美しくなりそうな感じではあるが、帰りのバスの都合もあり20時10分のケーブルカーで下る。帰りはお客さんは他に誰もいない。ガイドブックでは大きくとりあげられているのだが、ずいぶん寂しい。
21時にホテルに戻り入浴剤をいれた湯船で暖まって疲れを癒す。足が相当張っているし、ねむねむである。本日も早々に就寝。
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