1/20:会社の品格
◆横浜・東京:はれ時々くもり
少し古くなってしまったけれど、「かんぽの宿」のオリックスへの売却問題について。
日ごろから、この日記では、守れないルールを作っておいて、都合の悪いやつだけを狙い撃ちで処罰したり、ホリエモンや村上ファンドにルールの盲点をつかれてからあとづけで無理やりルールを変えて適用するのは卑怯だ、ということを何度も書いてきた。警察や役所、さらに広くは既成勢力、守旧派の権力の乱用につながるからである。
その趣旨からいくと、今回のかんぽの宿問題も、入札ルールその他を作った方が悪いのだから、オリックスに落札されたら仕方がないじゃないかということになるし、実際、日経などは、鳩山総務相の介入を正面切って批判している。
しかしながら、今回、小生も、オリックスへの売却には、違和感を感じている。要するに、李下に冠を正さずであり、ノーブレスオブリュージュということである。あえて感情的に書けば、ルール上問題はなくても、何でもやっていい会社とそうじゃない会社というものがあるだろう、たたき上げ途中のホリエモンなら仕方がないけれど、会長が政府の委員会の議長をやるような会社にまで大きくなったのだったら、ルールに書いてなくてもモラルというものがあるだろう。阪急を買収して知名度をあげたけれど、やっぱり、所詮はただの成り上がりのリース屋だったのか、正体見たり、ということになる。
たとえば、ライブドア→楽天→ユニクロ→ソフトバンク→オリックス→ソニー→トヨタ→新日鉄。みんな最初はうさんくさいところから始まって、危機を乗り越えて、大きくなる頃には、若い頃の勢いはないかもしれないが、それなりの社会的責任を負うようになる。今の例でいけば、オリックスとソニーの間には、相当大きな溝があるということだろうか。
とはいえ、ルールはルールであるし、入札は入札であって、今さら予算委員会で参考人招致するとか、景気回復するまで売却すべきでないとか、地元に分割して売却すべきなどと後付で言い出すのはやっぱりよろしくない。違和感を感じた鳩山総務相としては、
「みなさん、どう思いますか?普通、ルールを作った人が会長の会社は、入札を遠慮しますよね?オリックスっていうのは、そういう会社だったんですよ。納得いかないけど、ルールはルールだから私はハンコを押しますけどね。」
と嫌味たっぷりに記者会見するのがよかったのではないかと思う。
本日も当番。横須賀線終電でプレミアムモルツを飲みながら帰宅。小浜氏には期待も興味もないので、早々に就寝する。
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しんちゃんさん、おっしゃることごもっともで、おざなりなルールを決めた総務省(日本郵政)が悪く、そのいい加減さにつけこんだオリックスにはマナーがありません。
ただ、私は、あのオリックスののことですから、総務大臣が何て皮肉をいおうと、「売却して頂きありがとうございます。」とビジネスライクに開き直ると思っています。
何故ならオリックスは、名将仰木監督を擁しあれだけ強かったブルーウェーブを弱体化させ、挙げ句に魂を売る、バファローズと合併させた会社だからです。
夢を売るはずの娯楽(野球)で、ファンの夢、阪急ブレーブス以来の栄光の歴史を踏み躙り、しかも最大の侮辱であるバファローズとの合併を行ったのです。
そして、球界最高のジェントルマン仰木監督は、合併の犠牲になったと思っています。
そんな営利がすべてのオリックスのことですから、間違いなく社訓に「ビジネスは下品にあるべし」「何かいわれたら開き直る」と書いてあるはずです。
フリューゲルスをつぶしてワルノスと合併させたANA共々、品格なんてものを求めるほうが間違いだと、私は強く確信しています。
投稿: buschan | 2009/01/22 20:43
めくじらたてなくても、オリックスなんてどうせそんな会社だよって、分かってくれる方はよいのですけどね。まぁ、小生、民間への売却自体には反対ではないので、今回の件で、オリックスの正体が正しく認識されたとすれば、それだけでも意義はあったかもしれません。
投稿: しんちゃん | 2009/01/22 23:04