◆奄美大島:くもりときどき雨:20523歩
1時頃に就寝の態勢になって、さすがにしばらく寝付けなかったけれど、いつのにか眠ったようだ。2、3時間眠った感じで目が覚めてもう1度眠ると外が明るくなってきて、5時30分に起床。長椅子ではなくて、床にそのまま寝たけれど、下が固いのは平気なので、案外ラクだった。太陽は見えないけれど、雲の隙間もある。
7時から朝食の配布。シャワーの営業が本日に限り7時からになっているので、さっそく入場。プールサイドに仮設シャワーを大量に設置してあって、お湯も安定して出るし、シャンプーや石鹸も貸与されるので快適である。1回300円。
さっぱりしたところで、朝食をいただく。船の中でゲ○してしまったので、京セラの朝食ヴァイキング以来、まともに食べていない。幕の内弁当がとても美味しく感じられる。それにしても、早朝から多くのスタッフが活躍していて、まぁそのために高いお金を払ったとはいえ、ありがたいことである。
太陽が見えてきたけれど、南の方向からは、続々と雲が近づいてくるので、油断できない。しかし、もはやここまできたらジタバタしても仕方がない。ネットで天気予報をチェックするのももうやめる。小生だって、気象予報士の端くれである。予報よりは若干よさそうで雲の合間に多少は太陽がのぞくのではないかと期待している。
(テント村の朝)
9時すぎからみなさん準備を始める。ツアーの案内によれば、近くの漁港が指定の観測場とのことであるが、別にどこからでも見えるわけで(実際は、漁港に行くと皆既が2秒くらい長くなるようだ)、めいめい適当なところに陣取っているようなので、小生も長椅子をテント裏に設置して、三脚をたてて観測の態勢に。こげパンになりすぎないように今回は、オイルも持参。
(みなさんスタンバイOK)
(小生はテントのわきで)
9時35分、第1接触(欠け始め)。雲が切れていい感じだが、日食メガネを装着してみても、この瞬間は、まだまん丸である。
10分くらい過ぎると、上の方から欠けてきたのがわかるようになってきた。しかし、油断していると雲が通過する。あと1時間。まったくもって予断を許さない。そして、このときに日食めがね越しの写真をとっておかなかったので、結局それらしい写真は1枚も残らないことになってしまった。。。
30分過ぎたくらいから、まぶしくなくなってしまう。低い雲は適当に通過していくのだが、いかんせん上空の高い所に雲がかかってしまっているようで、太陽が見えないわけではないのだけれど、ぼんやりしている。日食メガネを使うと真っ黒になってしまい、むしろ肉眼でみると、ぼんやりとだが、欠けているのがわかる。低い雲とちがって動いている様子もないので、誠に遺憾な状況。
(ちょっと欠けた)
10時45分くらいになると、かなり暗くなってくる。三日月みたいな形になっているのがぼんやりとわかるのだけれど、薄い雲に覆われたまま。もはや絶望的。何やら鳥があわただしく飛んでいる。
(ほとんど欠けているはずなのだけれど・・・)
10時55分すぎに第2接触(皆既始め)。たしかにぼんやりと光っていた太陽が消えて薄暗くなったけれど、黒い太陽も見えないし、ダイヤモンドリングも見えなければ星も見えない。ただ暗くなっただけ。もっと真っ暗になるのかと思ったけれど、日没直後くらいの感じ。気温はたしかに下がったようで涼しい。
(終了)
(たしかに暗いけど)
あまりにもあんまりもここに極まるまま3分間がすぎて、第3接触(皆既終わり)。ダイヤモンドリングもなくぼやけた光が戻ってきただけ。どうしようもない。厚い雲に隠れたり出てきたりなら、多少はチャンスがあるけれど、ぼんやり雲がずぅっとではいかんともしがたい。
終了。大終了である。屋台村に行ってビアを購入。人生で何番目かに美味しいビアをいただくはずだったのだけれど、人生で何番目かにあまりにもあんまりなビアを飲むはめになる。何しろ次に日本国内で見られるのは2035年である。
(ダイヤモンドリングじゃなくてただぼやけているだけ)
しかしながら、なんというか、おなじあまりにもあんまりでも、たとえばゴルフでイッキマンに負けるとかに比べると、まぁ、仕方がないという気になるのもたしかである。月が太陽を隠すという人類ではどうにもならないほんのわずかな一瞬を、これまた人類ではどうにもならない(中国は違うのかもしれないが)雲が隠したのだから、そういう定めだと思うことにする。ツアー客も思ったほど落ち込んでいる感じはない。人生、上昇志向でブイブイいっている人はこういう人間の力ではどうにもならない体験をするのも悪くないのではないかと思う。しかしながら、何もよりによって、日ごろから人生あきらめ志向でネガティブに生きている小生が、今さらあまりにもあんまりな体験をしなくてもよいではないかという気はする。
気をとりなおして、プールでひと泳ぎして、シャワーでさっぱりして、かき氷などいただいているとにわかにかきこもってきて、嵐。あわててテントに戻るが、暴風で吹き飛ばされそうである。よくできているので、水が入ってきたりはしないけれど、かなり怖い。いよいよあまりにもあんまりも極まって感がある。いや、さっきすでに極まったと書いたばかりであるが、もはや表現のしようがない。
(嵐来る)
嵐のテント村にひきこもっていてもどうにもならないので、小康状態になったところで、16時発のシャトルバスで名瀬市内へ向かう。せめて日記でも更新しようかと、島に2軒しかないインターネットカフェへ入場するが、あいにくPCが満席だという。電源さえあれば、自分のPCでやるからいいですよということで入場するが、なんとイーモバイルが圏外。名瀬市の中心部で終了とはどうにもならない。今回、USBLANアダプタを持参していないので、急遽デオデオさんに買いに行くが在庫切れ。もう1件近所のお店を紹介してもらうが定休日。パケット代が高いの覚悟でauの電話機で接続しようと思うがつながらず。終了。これでは、ただ充電に来ただけである。いや、トイレがウオ
シュレット付きだったので利用させていただいたから文句もいえないか。。。
名瀬は、奄美大島で最大の都会のはずなのだけれど、あまりにも寂しい。唯一気になった鳥しんさんは、ブックフルなので、バスの集合場所でもあるウエストコーストホテルさんのレストランで鶏飯(ケーハン)セットとオリオンビア。奄美も、戦後しばらくは、アメリカの統治下にあった。このあたり、街の雰囲気も鹿児島と沖縄の中間という感じ。鶏飯は、いわば鶏雑炊だから美味に決まっている。こういう名物はありがたい。数少ない明るい話題は、ファイターズ勝利。しかし、小生のいない札幌ドームではよく勝つね。
鶏飯(ケーハン)は美味。
21時のバスでテント村に戻り早々に就寝。明日もたぶん雨。
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