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2013/10/6:今年も開かなかった夢の扉〜ANA無料航空券で行くパリ・凱旋門賞の旅(4)〜

◆パリ:はれ時々くもり

 いよいよ決戦の朝。今日も2、3回目が覚めて、7時起床。朝食ヴァイキング。ハム、チーズ、パン、ゆで卵、フルーツポンチ、オレンジジュース3杯、グレープフルーツジュース1杯、コーヒー。チェックインの際に部屋を変えてくれたのが原因でちょっとトラブルがあったが、なんとか解決。
 気分は盛り上がってきて落ち着かなくなってくるが、1レースの発走は13時45分なので、焦っても仕方がない。とりあえずルーブルさんへ出て、地下のショッピングセンターでおみやげを検討。オランジュリー美術館参戦を検討するも、今日は無料の日ということでけっこうな列なので明日に回すことにして、コンコルド広場で腹ごしらえをして早めにPorte d'Auteuil駅へ。シャトルバス乗り場はすでにけっこうにぎわっている。そして、12時半すぎには、ロンシャン競馬場へ到着。

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(世界中の人が撮影してます)

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(ショッピングセンターは逆さまの三角錐)

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(おなじみチュイルリー公園)

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(コンコルド広場で腹ごしらえ)

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(シャトルバスも早くから混雑)

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(いざ入場!)

 すでに前売りが始まっているようなので、まずは、凱旋門賞の馬券を買っておく。頼まれた日本馬の単勝の他、小生は、オルフェーブルから、ルーラーオブザワールド、キズナ、トレヴに少し薄目も組み合わせた馬連、3連複。筆談なので、フォーメーションみたいな買い方が面倒で、40点くらいメモ帳に書いて窓口に出したのだけれど、レース番号やら金額やらの打ち間違いが多くて、何度もやり直し。あげくの果てに本来の金額より少ない金額を要求された。これはちょっとラッキーだけど日本では考えられない。
 さすがに場内は混んでいるけれど、身動きとれないほどではないし、日本とちがって、ベンチの場所取りがないので、たまには座ってひと休みできる。これは、日本でもぜひ徹底してもらいたいもの。
 1レースのPrix de l'Abbaye de Longchampアベイユドロンシャン賞は、直線1000mのGIで向正面だけでレースが終わってスタンドにいても何も見えないというすごいコース設定。しかも20頭立てで牡馬とせん馬(このレースやたらに多い)は62キロくらい背負っていてなかなかワイルドである。

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(華やかなスタンド)

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(何やら盛大です)

 2、3、4レースもGIというか、今日は全部GIで、特に2レースは2歳牝馬の、3レースは2歳牡馬のチャンピオン決定戦。日本でいえば、スプリンターズS、阪神ジュベイナイルフィリーズ、朝日杯フューティリティSという感じで、実に豪華である。アメリカのブリーダーズCもそういう趣向だし、香港もGIを4つくらいやる。日本でもそろそろという声もあるけれど、毎週GIをやった方が馬券が売れるという意見も根強くなかなか難しいところではある。もう少し国際交流が増えないと日本馬だけでやってもね。
 せっかくなので、早めにパドックへ。傾斜があって見やすいこともあり案外よい位置がとれた。もっとも前の方に座り込んでいるのは日本人ばかり。本当に日本人たくさんきていて、勝負服のTシャツ来てたり着物来てたり、鉢巻きしたりとかなり盛大。まぁお祭りなんだから恥ずかしいことはないし、実際、PARIS TURFの一面もそうだけれど、今回の凱旋門賞、日本馬の初制覇なるか?というのは、地元でもかなりの話題というかレースのポイントになっているようで、場内放送でも、ジャポンとかオルフェーブルとかタケとか盛大に聞こえてくる。ちなみにオルフェーブルは単勝2.2倍の1番人気。キズナは7倍くらいで3番人気。◎と▲を送りこんでいるのだから、なんとかならないものか。

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(早めにパドックへ)

 そのオルフェーブルとキズナ。昨年のあまりにもあんまりな2着の雪辱をはらすべく帰ってきた3冠馬オルフェーブルは、母の父がメジロマックィーンで、父ステイゴールドの母は、サッカーボーイの妹。日本がまだ世界とは少し差があったかもしれない頃、だけど競馬が今よりもずっと盛り上がっていて楽しかったあの頃のスーパースターの血を引いているのがうれしいし、それが、他のサンデーサイレンス産駒とちがってタフさとして加わってロンシャンの適性となった気がする。世界の頂点へあと一歩。

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(がむばれオルフェーブル)

 一方、3・11以降の日本再生の合い言葉だったキズナは、社台に唯一対抗できるレベルでがむばっているノースヒルズさんが、その年の1番馬にと付けた名前で、その名前に恥じない活躍とともに、故障から不振が続いていたスーパースター武豊の復活というもうひとつのファン待望のストーリーも実現しての世界挑戦。本当に名実ともに日本を代表する2頭が揃ってやってきてくれたものだ。

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(がむばれキズナ)

 3レースの2歳牡馬GI Prix Jean-Luc Lagardereで日本産馬KARAKONTIEが優勝。母の父がサンデーサイレンスらしい。持ち込んでまた連れ帰ったのかな。ちょっとよくわからないけど、縁起がいい。そして、4レースのPrix de l'Operaでは、スミヨン騎手が勝利とこちらも縁起がいい。そして、いよいよパドック。日本とちがって2、3周しかしてくれないので、あっという間に終了で、各馬の気配をじっくり検討する時間がない。あとは、がむばってもらうしかない。

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(さぁいよいよ凱旋門賞)

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(たのむよスミヨン)

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(やっぱり武豊には華があります)

 パドックから発走までも時間がないので、急いでスタンドへ戻り、なんとか全体が見渡せそうな位置をゲット。日本のGIに比べれば、一般スタンドでも多少は余裕がある。そして、ゲートイン。キズナは早々に入って、オルフェーブルが少し遅れて入って、さぁ!という時に、突然場内に日本語アナウンス、「タケユタカがいよいよ出発です!」って、画面はオルフェーブルなんだけどね。本馬場入場時も日本の2頭のときだけヘンなアナウンスあったけど、これはあまりにもあんまりで、あちこちで失笑。
 緊張がほぐれたところで、スタート。このあたりはもうテレビで見た人の方が詳しいと思うのだけれど、オルフェーブルは中団待機でちょっと窮屈に見えたけれど、それほど大きな不利もなく、最後伸びてきたのだけれど、トレヴがもうはるか前。無念。。。しばし呆然と。神様はいないのか???

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(さぁいよいよ発走!)

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(大丈夫か?)

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(あぁ。。。)

。。。

 完敗の2着。まぁ、昨年と違って人気上位馬が力を出して上位入線しているのだから、勝った相手をほめるしかない。トレヴは5戦5勝。歴史的名牝誕生の瞬間にあたってしまったのか?キズナもよくがむばって4着。この馬はまだ先がある。

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(強すぎる。。。)

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(よくがむばったよ)

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(おめでとうございます)

 悔しいけれど、これが競馬。凱旋門賞を勝てなくても日本馬が世界レベルにあることは間違いないし、実際、アメリカ調教馬も凱旋門賞には勝ったことがない。ジャパンCで日本馬が強いように、どの国際レースでも地の利は相当に大きいわけで、そういう意味で欧米と公平な条件に近いドヴァイワールドCでは、ヴィクトワールピサとトランセンドがワンツーを決めている。今や何も凱旋門賞だけが世界一決定戦ではない、2400mが真のチャンピオン戦とも限らない、というのは、たしかにその通りなのだけれど、スピードシンボリ、メジロムサシ、シリウスシンボリ、ディープインパクト。シンボリがメジロが社台が、日本を代表するホースマンがめざしてきた歴史があるから、とにかくなんとしても一度は勝って欲しいと思う。いや、あんたもホースマンの端くれだったら、自分の馬で挑戦しろよというのも一理あるのであって、今年のサンデーRでの小生の1歳馬は、キングジョージ勝ちのハービンジャー産駒の牝馬だから、2400mも大丈夫そうだし、3歳秋なら、54.5キロで出られるわけで、1/40だけど、2年後を楽しみにすることにしよう。

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(戦いすんで)

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(当たり損)

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(今年も届かず)

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コメント

今年も競馬の神様は試練をお与えになりましたね。
GCHでみたところでは、スタートはひっかかるオルフェーブルを抑えるために、スミヨンが馬郡に入れたのは正解だったと思います。
ただ、やっぱり2.2倍の一番人気、キズナ含めて他馬のマークが厳しく、3~4コーナーにかけては前も右ラチ沿いも左もふたをされ、前々の競馬をやった軽ハンディのトレヴに先に出られて追いかけようがなかったようです。
スミヨンもやるだけのことはやっての負け、つくづく凱旋門賞の難しさだと思います。
今年はオルフェーブルを負かしに行ったキズナ、そして来年こそは(トレヴ同様軽ハンディの)オークス馬とともに、置き忘れてきた凱旋門賞を取りにきて欲しい、今年で引退のオルフェーブルの分も頑張ってほしいと思います。

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