2013/11/3:8時ちょうどのあずさに乗って行く秋の安曇野と森林鉄道(2)
◆安曇野→上松→木曽福島→名古屋→横浜:くもりのちあめ
朝はゆっくりにしたのだけれど、6時前には目が覚めてしまう。朝風呂。朝食ヴァイキングをパスして、朝は、高原のカフェでまったりいただこうという趣向で8時半に出発。
昨日から、何度も行ったり来たりしてだいぶ地理もわかってきたけれど、どうやらこの安曇野という街は、観光客向けの高原リゾートだけではないようで、水がよいためか、工場も多くて、県内工業出荷額第1位だという。長野の工場地帯といえば、諏訪あたりだけかと思ったら、そうでもないようだ。さらにわさびその他の農業出荷額も多く、商売も盛んで新しいお店が多く、住民が増えているのか新しい家も多い。さらに、そこに観光客が来て、隠居がカフェを始めたりもしているので、農工商のバランスが実によく豊かな感じで、ヨーロッパの地方都市ではたまにあるけれど、日本の田舎街では実にめずらしい。
山側のエリアには、HANAKOやOZ推奨の女子旅向けカフェがたくさんあって競争も激しいようだけれど、我らはcafe安曇野文庫さんに参戦。9時から営業しているのがうれしい。なっとうときのこのスープのパスタを朝食にシェア。これがなかなかの美味。チーズケーキとコーヒーもゆっくりと堪能。食器はすべてロイヤルコペンハーゲンさんで、暖炉のある店内は、本棚やオーディオのディスプレイにも店主のこだわりが感じられる。
こだわりのロイヤルコペンハーゲンさんのコレクションは、隣の大熊美術館で見られるということで、マスター夫人に一声かけると、お隣で受付してくださいという。こちらにはバイトさんでもいるのかなと思いながら入場すると、なんのことはない、裏口から急いで夫人が回り込んできて受付。
「こういうシステムになっております(笑)」
とのことで、お茶目なおばさんである。
入場料800JPYはちょっと高いけれど、歴代のロイヤルコペンハーゲンさんのイヤープレートが、きれいにディスプレイされていて壁のステンドグラスも美しい。夫婦でこれだけ集めたとなるとけっこうなコレクションである。小生の勝手な予想では、商社勤務→自営で貿易商→安曇野で隠居ということで、なかなか理想的なパターンである。kecoさん曰く、夫婦同じ年くらいだから、団塊の世代に違いないとのこと。
勝手なことを言いながら高原の朝をゆっくりとすごしてから、一転して先を急ぐ。安曇野インターから長野道を南下して、岡谷JCTからは、中央道を名古屋方向へ。伊那ICで降りて、国道361号で一気に山を越えて、木曽谷へ。木曽川に沿う国道19号は、中山道で、風情のある宿場町も多いのだが、あいにくゆっくりしている時間はない。急いでいるのでちょっと運転も危なっかしかったけれど、上松からさらに山へ分け入り、最後はすれ違うのも難儀な道をたどって、なんとか13時すぎには、赤沢自然休養林へ到着!
このあたりは、伊勢神宮の遷宮のたびにも使われるという良質な檜の産地ということで、森林浴発祥の地とかいう碑まで建っているのだけれど、一番のお目当ては、赤沢森林鉄道。大正5年から昭和50年まで、運行していた森林鉄道を2.2キロだけ観光用に復活してくれたもので、マイナスイオンあふれる森の中をゆっくりと汽車で登る。戦後の最盛期は、大活躍していたようで、資料館には、月に1度床屋さんが参戦するときの理髪車なんていうのも保存されているし、伊勢神宮の関係か、皇太子夫妻も参戦したようである。
10分ほど汽車で登って、せっかくなので、帰りは歩いて降りてみる。紅葉のピークは少し過ぎてしまったようだけれど、川沿いの散歩コースは、実に気持ちがいいし、折り返してきた森林鉄道に手を振ったりしながらゆっくり歩いても30分もかからない。もっともこのエリアには、多数の散策ルートが設定されていて、2、3時間かけて徹底的に森林浴をすることもできる。東京からだとけっこう不便なところではあるけれど、ストレスでお疲れ気味の方などには、ぜひおすすめの散策コースである。
15時前というのに雲が厚くなって空も暗くなってきたので、早めに撤収。木曽川沿いには、寝覚の床とか木曽の桟とか景勝地もあるのだけれど、あいにく雨が降ってきた。木曽福島で駅レンタカーさんを返却すると、予定より1本早いしなの号に乗れたけれど、新幹線が満席でなので、名古屋で矢場とんさんをいただき、予定通りののぞみ号で帰京。松本と安曇野と木曽谷を1泊でまわるということで、例によって慌ただしい強行軍になってしまったけれど、お天気もなんとかもってくれて、斉須さん登場などのサプライズもあって充実の2日間。明日が休みというのがうれしいね。
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