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2017/3/3:需給調整は価格で〜ヤマト問題の怪〜

◆横浜・東京:はれときどきくもり

 どうにも不思議なので、久々に時事ネタ。amazonをはじめとするとネットショッピングの急増でヤマト運輸さんが、悲鳴をあげている。初めに断っておくが、小生は、クロネコのファンであり、親方日の丸の抜けない日本郵便や、時間通り持ってこないし対応の悪いことが多い佐川を憎んでいる。しかし、だからといって、宅配数や不在再配達の増加→ドライバー不足と労働環境悪化に対して、「これまで消費者が、便利さを求めすぎた。送料無料や、即日・翌日配達を求めるのはもうやめよう」的なかけ声が高まっているのが理解できない。
 量が増えすぎて、ドライバーが不足するなら、対応は3つ。賃金を上げてドライバーを増やすか、運送費用をあげて量を減らすか、サービスレベルを落とすかだ。賃金を少々上げたって人不足は解消しないというかもしれないが、時給1万円にすれば、そりゃ、あっという間に集まるだろう。運送費用を値上げすれば、荷主は佐川や日本郵便を選択してヤマトはヒマになるだろうし。他者もパンクして値上げすれば、最終的には消費者に価格が転嫁されて、 「そんなに送料かかるなら、リアル店舗まで買いに行くか、あるいは、コンビニで受け取ろうか」となる。サービスレベルを落とす場合も、当日配達は500円、3日以内でいいなら無料とかやり方はいろいろある。これらの結果、つぶれるかどうかは、民間企業の経営課題であって、消費者の生き方には本来関係はない。
 宅配便は、日本が誇るシステムだと思うし、もはや公共システムのひとつともいえるから、多少の政策的配慮はあってもいいかもしれないし、他者がぬけがけしないように、同じレベルでルールを遵守するようなチェック(佐川は時間指定したって、全然守らないのだけれど、受け取る消費者は、通常業者を選べない。ヤマトが賃上げ・値上げしてでも労働時間をきっちり守るなら、他社も守らせる)も必要とは思うけれど、基本は、需給のアンバランスは価格でコントロールすべきである。
 日本は、自由経済なのに、価格での需給調整を堂々とやるのが、なぜかためらわれるところがある。高速道路の渋滞時には、思い切ってピーク料金を高くすべきだし、チケットの転売をやめさせたければ、そもそもすさまじい倍率にならないよう高くすればいいのに遠慮して小出しにするから効果がない。省エネだのエコだのも同様。過剰包装云々とか、コンセントはマメに抜きましょうとか、勝手にやるのはいいけれど、みんなでやろうみたいなかけ声はやめてほしい。レジ袋が1000円になったら、そりゃ、誰でも袋持ってくよ。
 なぜこの話を書いたかというと、今回のような、「便利さを求めすぎたから反省しよう」的なムードの蔓延は、実は怖いから。震災後の節電や天皇が病気の際の自粛もそうだけれど、ちょっと油断すると、みんなで同じ方向を向きたくなる国だ。勝手にやるならいいけれど、同士で固まって、やらない人を白い目で見るような傾向もある。安倍首相が少々右寄りの旗をふっても簡単に戦争は始まらない。本当に怖いのは、国民が、「ぜいたくは敵だ」とか「欲しがりません勝つまでは」とひとつになって隣組で監視するような社会になってしまうことである。せいぜい、「赤信号、みんなで渡れば怖いくない」くらいで止めておいてほしいものだ。

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