◆横浜→新宿→小淵沢→佐久平→長野→軽井沢→東京→横浜:くもり時々はれ一時あめ:15582歩
3連休中日。家を出るときはけっこうな雨。6時50分発のみなとみらい線で出発。湘南新宿ラインで新宿へ出て南口でkecoさんと合流して、おなじみの8時2分発の臨時のスーパーあずさ53号で長旅の始まり。351系もだいぶくたびれてきて新車の投入が待たれるが、お盆が近い3連休ということで、車内はさすがにブックフル。新大塚の脳ドック問題など検討しながら西へ。八王子をすぎると一気に山の景色。雨は止んだがどんよりと曇っている。
大月をすぎて勝沼あたりから太陽が出てきた。やはり日本を代表するぶどうの郷、日照時間が長いだけのことはある。今日はほぼ1日列車に乗っているだけだけれど、景色を楽しむにはやっぱり晴れてほしい。
例によってJR東日本企画の新商品をチェックしつつ、新宿から2時間あまりで小淵沢へ。高原の風といえばそんな気もするけどけっこう暑いといえば暑い。5番線にやってきたのは、「HIGH RAIL 1375」。
「HIGH RAIL 1375」は、この7月からデビュー。JR最高地点を通る高原列車小海線にありそうでなかった観光列車で、ブルーを基調にしたデザイン。夜の部は、野辺山で星空観察会もあるようだが、昼の部は、地元の食材をふんだんに使ったブランチをいただきながら車窓を眺める。我らは1号1番のペアシートで、窓側に向いた座席。発売初日にブックフルになって断念しかけたのだが、えきねっとで毎日のようにキャンセル待ちにチャレンジしてなんとかゲット。
30分もしないうちに清里に到着。駅前の風景は見覚えがあるけれど、古くなった建物が多いし、夏休み、3連休、お盆というのにあまり覇気が感じられない。80年代は若者がテニス合宿とかで参戦してソフトクリームに行列していたイメージだけれど、時代は変わったのだろうか。もっとも、駅構内では、駅長さんが盛大にお迎え。まだ走り始めて間がないこともあって、地元の方々も手を振ってお迎えしてくれる。
列車名の由来にもなった標高1375mのJR最高点をすぎて長野県に入り、JRでもっとも標高の高い駅の野辺山駅では、地元の羊羹をいただく。
野辺山からは、少しずつ下りながらのんびりと進む。地味なエリアだけれど、一面にレタス畑が広がったりして野菜作りが盛大なよう。車内ではスタッフが巡回して記念撮影のサービスやグッズ販売など。デビューばかりということでスタッフのお姉さんたちもやる気十分で気持ちがいい。
終点の小諸まで乗るとおめあてのろくもんに間に合わなくなるので、佐久平で下車して新幹線でショートカット。長野行きのあさまはさすがに自由席でも座れた。以前来たときは工事中だった長野駅ビルも完成したようで、おみやげをひやかしつつ時間調整。
今回の夏の旅は、当初は7月デビューの伊豆の「ロイヤルエクスプレス」を検討していたのだけれど、ちょっと高いんじゃないの?ということで、同じ水戸岡さんでも、3年目を迎えた「ろくもん」に変更。こちらは、さすがに一時ほど予約がとりづらいということはもうないようだ。
ろくもんは3両編成で、2号車と3号車がお食事専用車両。我らの3号車は半個室でまぁ落ち着ける。改造元は国鉄時代からのローカル列車なので、見た目の派手さはないから、西武のレストラン列車「52席の至福」のイメージに近いけれど、水戸岡さんだけあって、内装の細かいところにこだわりは感じられる。
13時55分出発の午後の部は和食。小布施のレストラン提供のお重。アテンダントさんが御飲み物の注文を取りに来るが、アルコールも含めて追加料金なしは良心的。小生は玉村ワイナリーの白、kecoさんは、地元産ジュースセットで小さな瓶とはいえ3本もついてくる。
御献立
壱の重
小鉢
和え物二種
干し椎茸と胡瓜の胡麻和え
岩魚の梅和え
肴
信州サーモン南蛮漬け
寄せ蓼科豚(丸山腸詰店謹製)
信州牛ローストビーフ
コリンキー浅漬け
甘酒豆乳羹
袱紗焼き
人参の麹漬け
白瓜昆布〆め
夕顔の土佐まぶし
久保田さんが育てたとうもろこし「おおもの」
セロリのきんぴら
弐の重
焼き物
小布施丸茄子の田楽
長野県産馬肉のサラミ
焼き福味鶏
さつまいものレモン煮
酢取りれんこん
焼き甘長唐辛子トマトのせ
ピリ辛こんにゃく
松代長芋味噌漬け
味噌せんべい
煮物
南瓜 牛蒡
生きくらげ
赤パプリカ
出しジュレ 柚子
籠盛り
高山村産ブルーベリー
須坂産ワッサークィーン
椀盛り 夏野菜椀
焼き茄子 ズッキーニ
叩きオクラ 揚げ粟麩
湯葉 桔梗人参 柚子
お食事
野沢温泉村産「こしひかり」
豚の味噌漬け焼き
自家製つけ物
菓子 お薄
馬肉のサラミ問題はともかくとして、まぁ盛大である。もちろんほんの一口ずつなんだけれど、これだけあるとけっこうなボリュームで、HIGH RAILでブランチをいただいてきた我らは、朝から列車に乗っているだけでそんなにお腹も空かないので、なかなか進まない。周りの方々は早々に終了しているようだけれど、ワインをつまみながら、お天気の回復した車窓を眺めながらゆっくりといただく。
上田駅では駅長が真田氏に扮してのパフォーマンスでお出迎え。小諸では、停車時間を利用して、懐古園裏の駅前のガーデンを散策するなど趣向も凝らして、気がつけば終点の軽井沢まではあとわずか。東京に近づくに連れて雲が増えて浅間山が見えなくなってしまったのは残念だけれど、飽きることなく2時間堪能して軽井沢駅到着。
さすがに盛大ににぎわう軽井沢駅。このまま新幹線に乗り継げば明るいうちに東京へ帰れるけれど、せっかくなので、夏の軽井沢銀座散策ということで、レンタサイクルで出発。kecoさんは、女子高生だったとき以来というから、何十年ぶりかちょっとわからないほど久しぶりの軽井沢銀座らしいけれど、茜屋珈琲店とか郵便局の場所には見覚えがあるようだ。浅野屋さんとからく焼きさんも健在。清里とはちがってバブルがはじけても、何十年経っても、なんだかんだと夏の軽井沢はにぎわっている。裏道に入って、おなじみのテニスコートやら日本人最初の別荘やらひやかしていると、雨がポツポツ降り出し、雲場の池など寄り道していたら本降りになってきたので、急いで駅へ引き返す。途中2時間待ちというピザ屋があったけれど、そんなに美味しいのだろうか?
慌てて駅へ戻ったものの予約した新幹線まではまだ時間がある。さすがに今日は前の列車に変更しようにもグランクラス以外は全部満席である。仕方がないので、堤義明さんのお世話になることにして、南口へでておなじみのショッピングモールをぶらぶら。コムサカフェで一息ついて、18時54分のはくたか号で帰京。本来ならば当然「峠の釜飯」を買うのだけれど、さすがにお腹いっぱいである。
軽井沢新聞で夏の軽井沢事情を検討しているとあっという間に高崎、サンシャイン水族館の毒問題について検討しているとあっという間に大宮だから帰りは早い。上野でkecoさんと別れて東海道線グリーン車で軽井沢ビアをいただき、タニノフランケル以外単勝全部買い作戦の成功とホルニッセ号大敗を確認したところで、夏の日帰りリゾート列車の旅は大団円。なんだかんだとロイヤルエクスプレスとおなじくらい散財してしまったけれど、通常の列車から、食堂車も寝台車もほぼ消えてしまった中で、乗ることを楽しむ、リゾート列車やレストラン列車が増えてきたのはうれしいことで、競争も激しくなってくるとは思うけれど、各地の特色や食材を生かしつつがむばってほしいものである。本当は、JR北海道にこそ徹底的にやってほしいんだけどねぇ。アイデアはいくらでも出るよね。
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