2023/1/11:給料はかけ声で上げるものなのか?
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30年くらい続いたデフレに終わりの気配がみえて、物価が上がってきたけれど、給料は上がらないから、実質賃金が目減りしているという。そりゃそうだろう、日本は、4月にならないと正社員のお給料は上がらないし、それもない時代がずっと続いてきた。
それでは、大変だということで、ここへ来て、政治家が、やたらと給料を上げる(ろ)という。それも、共産党あたりが、最低賃金を上げろと主張するなら、まだわかるけれど、それでは、中小企業が大変だから、大企業が率先して給料を上げなさいと、自民党や国民民主党など、いわゆる保守サイドまで、本気で言ってるようにみえる。これじゃ、まるで社会主義経済だ。
ホリエモンが、モスバーガーの和牛が安すぎると言い、ソッカーの本田が、ラーメンが2000円になるべきだという。彼らが言うのは、別にかまわないし、デフレマインドの脱却には、一役買っているかもしれないけれど、市場経済なのだから、モノの値段は、長期的には、需要と供給でバランスされるのであって、給料だって同じこと。そうならないとしたら、妨げている何かがあるからだ。
日本で給料が上がらないのは、結局、労働市場がゆがんでいて、雇用の流動性がない、平たく言えば、簡単にクビを切れないからではないのか?アメリカの雇用統計を見れば、コロナ禍以降、すさまじい数の労働者が職を失い、職に復帰し、それでも人が足りないので、給料がどんどん上がり、今また、職を失いつつある。
日本では、一度雇ったらなかなか辞めさせられないから、人不足と言われながらも、求人がなかなか増えない。高度成長期ならともかく、高齢化・低成長下では、なおさらだろう。一方では、この国では、辞めたくても簡単に辞められない職場もあって、退職の申し出を代行するなんていう不思議なビジネスが話題になったくらいだ。これでは、給料も簡単には上がらないだろう。
別にアメリカ式がいいというつもりはない。年功序列、終身雇用のよいところもあるだろう。ただ、それは、すぐに給料が上がらないことの裏返しであって、いいとこ取りはできない。そのあたりの議論を一切しないまま、政府・与党までが、スローガンとして、給料を上げる(ろ)と掲げるのは、いかにもヘンだ。
40年くらい前、小生が子供の頃は、まだ金利も5%くらいあったし、物価は毎年上がっていた。大人70円、子ども40円だった都バスは、90円になり、110円になり、130円になった。タクシー初乗りはたしか280円で、200円だった競馬新聞が、ある日突然300円になったときは、衝撃を受けたものである。
一方、その頃は、給料も上がっていたけれど、ストライキなんていうのもあって、小田急と西武以外の私鉄と国鉄は、けっこうやっていて、午前7時まで続くと学校が休みになるとかで、やきもきしたものである。
労働組合だって、本気で給料上げたかったら、ストでもやるのか?というと、そういう話も全然聞こえてこない。流動性のない市場では、働けていることが既得権益になってしまうから、戦う気にもならないのだろう。しかしながら、それでは、給料が上がらなくても仕方がないのではないか?
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